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【現地レポート】大会最終日(6日目) 男女決勝 「敗北のエース、いまだ発展途上」

2017年8月3日

 「平成29年度全国高等学校総合体育大会 バスケットボール競技大会(インターハイ)」」は大会最終日。男女ともに決勝戦は重く拮抗した展開になったが、男子は福岡大学附属大濠(福岡)が3年ぶり4回目、女子は岐阜女子(岐阜)が初めての優勝を飾った。

あああ

仲間と健闘をたたえ合った岐阜女子。下位回戦から危なげなく勝ち進む安定感を誇った

 男子に先んじて行われた女子決勝戦。ここまで勝ち上がってきた桜花学園(愛知)と岐阜女子(岐阜)は、言わずと知れた宿命のライバルである。インターハイ・国体・ウインターカップの3大タイトルで数えれば、両者が決勝で相まみえるのは今回でなんと7大会連続となり、そのたび高校界トップレベルの熱いゲームを展開してきたからだ。

 しかも今回の試合が注目となった裏には、東海ブロックでの桜花学園の健闘があった。2月の東海新人では25点差(47-72)と大敗を喫したが、6月の東海大会では敗れはしたものの2点差(59-61)に。それゆえ、その差を確実に詰めてきた桜花学園が女王の意地を見せるのか、はたまたインターハイ初優勝が懸かる岐阜女子がそれをはねのけるのか、勝負の行方を大勢の人々が見守っていたのだ。

 試合は、予想に違わず息詰まるような接戦となった。⑦バイ クンバ ディヤサン選手にボールを集めた岐阜女子が長くリードしていたものの、桜花学園も果敢に攻める④山本 麻衣選手を中心に、シュート力のある⑦藤本 愛瑚選手やファウルトラブルの⑥出原 菜月選手に代わって活躍したルーキーの⑪平下 愛佳選手らが猛攻を見せ、第4ピリオド序盤に追いついてシーソーゲームに。だが、最後は⑫阪納 百選手の飛び込みリバウンドや⑦クンバ選手、⑥木下 七美選手の内外からの得点で岐阜女子が一歩先行し、61-55でタイムアップ。宿敵・桜花学園を振り切り、岐阜女子が初優勝の歓喜に沸いた。

 「決勝の緊張もあって最初は足が動かず、シュートも入らなかったし、慌てて外のシュートばかりになってしまいました」と悔やんだのは、15得点を挙げた桜花学園の⑦藤本選手。彼女こそ、今年の得点源として井上 眞一コーチから期待されている選手であり、それだけ「ドライブや、いろんなピボットからのシュート、時にはポストアップなど、もっとオールラウンドに攻めてほしかった」(井上コーチ)と求められるものも多かった。ただ、逆に言えば、井上コーチが多くを求めたくなるほどの力があり、伸びしろがあるということ。悔しい結果だったが冬の勝負に向けて課題も明確になり、「この負けを生かして、出だしから自分の力を100%出せるように精神的にももっと強くなって、チームを引っ張っていける存在になりたいです」と、⑦藤本選手は成長を誓っていた。

 一方、次いで行われた明成(宮城)vs福岡大学附属大濠(福岡)の男子決勝も、最後の1秒まで分からない稀に見る大接戦となった。

 立ち上がりで11-0とスタートダッシュに成功し、先行したのは明成。だが第1ピリオド中盤から福岡大学附属大濠のゾーンプレスに苦しみ、気持ちのいいオフェンスが展開できなくなる。それでも要所で⑩田中 裕也選手らがシュートを決めてリードし続けるが、福岡大附属大濠は⑫土家 大輝選手の華麗なアシストでリズムを掴み、⑧中崎 圭斗選手らが得点を重ねて第3ピリオド終盤に初めて逆転。第4ピリオドは拮抗した展開になるが、福岡大学附属大濠が3点リードしたまま、明成が最後のオフェンスを迎えた。

 すると、⑥相原 アレクサンダー学選手が残り2.0秒でバスケットカウントを獲得し、首の皮一枚でつながる形に。しかし「焦りがあったと思います」と自ら振り返るように、1ショットのフリースロー決め切れず、万事休す。福岡大学附属大濠が61-60と1点差で逃げ切り、悲願の優勝に輝いた。

 前日の準決勝で、新潟・帝京長岡との4回にわたるオーバータイムを制していた福岡大学附属大濠。修羅場をかいくぐった勢いは確実にこの決勝戦にも影響していたようで、敗れた明成・佐藤 久夫コーチも、「大濠は昨日の4回の延長戦で、ゲームを捨てずに勝ち取った、あの頑張りがこの決勝でも出ていました。対して明成にはそれが足りませんでした。アレックス(⑥相原)がフリースローを落としたり何だりは問題ではなく、あの3点は、届かない3点だったのだと思います」と、敗因を語る。

 昨年の全国大会では、夏が2回戦敗退、冬が初戦敗退と、下位回戦で敗れてきた明成。「去年と同じ負け方はしたくないと思っていましたが、決勝は自分たちのバスケットが出せなくて、結局同じ負け方でした。準決勝でいい形が出せても、決勝で出せなければ意味がないです」と、⑥相原選手は唇を噛んだ。とはいえ、去年は得られなかったこの大舞台での経験は、必ずや彼らを成長させるはず。中でも、きつい表現をすれば昨年から“ゲームを壊してきた”⑥相原選手こそが、調子の波なくプレイできれば、チームは格段と強くなる。冬の決戦に向け、技術的にも精神的にも、もう一回りの成長が求められるだろう。

 全国各地の学校の中で、最後に勝って終われるのは優勝チームただ1校。今回紹介した準優勝チームだけでなく、試合の数だけ敗れたチームがあり、数々の悔しい思いが喜びの影にあった。そうした思いを冬の決戦につなげられるかどうかは、自分たちの頑張り次第。このインターハイがウインターカップへの布石となるか、次なる戦いへの挑戦はすでに始まっている。

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準優勝に肩を落とした明成。冬のリベンジに燃える。

 

実施要項GUIDANCE

試合日程・結果SCHEDULE

7月28日(金) 男女1回戦

7月29日(土)   男女2回戦

7月30日(日)   男女3回戦

7月31日(月)   男女4回戦

8月1日(火)   男女準決勝

8月2日(水)   男女決勝