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【現地レポート】大会2日目 男女2回戦 「嬉し涙があふれた理由」

2017年7月30日

 「平成29年度全国高等学校総合体育大会 バスケットボール競技大会(インターハイ)」は、男女2回戦。昨夜、開催地の福島県は局地的に激しい豪雨に見舞われたが、この2回戦もまた、まさに“嵐”のような激しいゲームの連発となった。男女計32ゲームのうち、10点差以内のゲームが11試合。互いの意地と意地とがぶつかり合う拮抗したゲームを勝ち抜いて、ベスト16の顔ぶれが決まった。

 その女子2回戦の中で、渾身のゲームを見せたのが、千葉・昭和学院。昨年のインターハイ&ウインターカップでも対戦した因縁のライバル、北海道・札幌山の手を相手に、序盤から主導権を握り、最後も相手の猛追を振り切って77-70で勝利を収めた。

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勝利の歓喜に沸いた昭和学院(写真は左から⑦宗形 真季選手と⑤大塩 菜々子選手)

 昭和学院と聞いて、現在はそれぞれ女子日本代表、U19女子日本代表として活躍する、卒業生の赤穂さくら選手&ひまわり選手の姉妹(ともに現:デンソー アイリス)を思い浮かべるファンも多いかもしれない。もともと全国屈指の伝統校だが、ここ数年はさらに、この赤穂姉妹の活躍もあって全国ベスト4以上の常連となってきた。

 ところが、妹のひまわり選手が卒業した今年度は一転して、悔しい結果の連続に。県新人大会では久々に準優勝に甘んじ、関東新人は2回戦敗退、関東大会に至っては初戦敗退…。昨年からスタメンで司令塔を務めていた星 杏璃選手がケガで戦線離脱したことも大きな痛手となり、思うように結果が出せない苦悩の日々が続いたのだ。

チームを勢いづけた⑫山下 詩織選手

チームを勢いづけた⑫山下 詩織選手

 それだけに今回、格上とも言える札幌山の手からもぎ取った1勝は、まるで暗闇に差し込む一筋の光のようにチームを照らし、失った自信を取り戻すための大きなキッカケになったはず。特に、センターの⑫山下 詩織選手はこの試合、約22分の出場で15得点9リバウンド2スティールと大奮闘。試合後、思わず流した嬉し涙が、この半年間の苦労の表れだった。

「自分のせいで、今まで負けてきたので…」

 絞り出すようにこう口にすると、山下選手の真っ赤な目からさらに大粒の涙があふれた。何を隠そう彼女こそ、卒業した赤穂姉妹の代わりに、リバウンドなどインサイドでの仕事を任された選手。それだけにプレッシャーや責任がその背中に重くのしかかっていたようで、「ずっと今年はインサイドが穴だと言われていましたが、センターは私しかいないので、私がどれだけやるかにチームの勝利が懸かっていると思っていました」と、山下選手は言う。

 相手が札幌山の手とあって昨年の対戦を思い出し、山下選手は「去年は完全に押し負けてしまったので、今回は体を張って、とにかく強い気持ちでプレイすることを心掛けました。ファウルはかさんでしまいましたが、4ファウルになってもしっかり手を上げてリバウンドだけは取れるだけ取ろうと思っていました」と、大きな成長を見せた。また、彼女だけでなく、チームハイの18得点を挙げた⑦宗形 真李選手や、控えから出て勝負強いシュートを決めた⑤大塩 菜々子選手(15得点)、残り1分でリードを1点から3点に広げる値千金のジャンプシュートを沈めた④佐古 愛選手など、一人ひとりがその持ち味を十二分に発揮したからこそ手にできた勝利と言えるだろう。

 「組み合わせが出たときから、この札幌山の手戦に焦点を当ててきたので、選手たちも強い気持ちは持っていたと思います。でも、確かにいい部分もありましたが、大事な場面でミスを犯したり、なかなかブレイクが出せなかったりと、悪い部分も全部出た試合でした」と、昭和学院の鈴木 親光コーチ。「力があるチームではないので、明日の試合も全力で頑張るだけです」と、勝利の余韻に浸る間もなく、気を引き締めている様子だった。

 一方、男子2回戦に目を転じれば、特に劇的だったのが石川・北陸学院と茨城・土浦日本大学の試合。北陸学院は②大倉 颯太選手、土浦日本大学は④高原 晟也選手とそれぞれ全国屈指のスコアラーを擁し、終始互いに一歩も譲らぬ大接戦になった。

32得点を挙げるも勝利とはならなかった北陸学院②大倉 颯太選手

32得点を挙げるも勝利とはならなかった北陸学院②大倉 颯太選手

 試合は残り12秒、大倉選手のドライブが決まって北陸学院が同点に追いつき、延長戦にもつれるかと思いきや、タイムアウト明けの最後の攻撃で土浦日本大学⑦山本 純也選手がブザービーターが決めて勝負あり。敗れた大倉選手は、「最後にシュートを決められたのは、その前の自分のクロックマネージメントが問題で、12秒を相手に残してしまったせい。完璧に自分の責任です」と、悔恨の念を語っていた。

 激闘を勝ち切って勢いに乗る土浦日本大学は続く3回戦、東北チャンピオンの宮城・明成と対決。2年前のウインターカップ決勝の再戦となるだけに、勝利の行方に注目が集まる。

実施要項GUIDANCE

試合日程・結果SCHEDULE

7月28日(金) 男女1回戦

7月29日(土)   男女2回戦

7月30日(日)   男女3回戦

7月31日(月)   男女4回戦

8月1日(火)   男女準決勝

8月2日(水)   男女決勝